小林病院体外衝撃波

体外衝撃波疼痛治療とは、ヨーロッパで普及し、欧米ではスポーツ選手を中心に慢性腱炎等の疼痛改善を目的とした低侵襲治療として推奨されています。
日本国内では「難治性足底腱膜炎」に対し保険が適用されています。

衝撃波とは

隕石の落下

火山の噴火

ジェット機が音速を超えた時に生じた衝撃波

衝撃波とは、気体、個体、液体の中で、音速を超えた時に発生する圧力の波(音波の一種)で、自然界では火山の噴火、隕石の落下、雷などによって起こります。急激に最大圧力まで立ち上がり、その後わずかのあいだ陰圧(内部の圧力が外部より低い状態)が生じます。大きな力を瞬間的に与えることができるのが特徴です。

体外衝撃波治療法とは

小林病院体外衝撃波
小林病院体外衝撃波

衝撃波を患部に照射する整形外科では新しい治療法です。ヨーロッパを中心に普及し、足底腱膜炎や腱付着部の除痛を目的とした治療に応用されています。

1980年代から体外衝撃波療法は、結石破砕治療として腎臓結石などの治療として一般的に用いられています。ヨーロッパでは近年、整形外科領域の腱付着部障害や骨性疾患においても低出力の衝撃波が利用されるようになりました。

欧米でも、スポーツ選手を中心に、低侵襲で安全かつ有効な治療法として広く用いられています。
日本でも、2013年4月に、難治性の足底腱膜炎に対する保険適応が認められています。スポーツ選手のテニス肘・ジャンパー膝などに対し治療実績があります。
衝撃波治療の最大の利点は、直後から効果を実感できることにあります。針やメスを使用しない治療ですので,傷跡などは残らず、バイ菌感染することもありません。また副作用の事例がほとんどありません。

当院では、操作性に優れ正確に適切な強度で照射することが可能な最新機種デュオリスSD1を、2019年10月より導入し、初めて衝撃波治療を受ける方や治療時の痛みに弱い方、患部の痛みが強い方にも安心して治療を受けていただけます。

疼痛が軽減される理由

短期的な除痛効果

  • 疼痛を誘発している神経の終末部を破壊する。
  • 神経内の痛みに関わる伝達物質(CGRP、Substance-P)を減少させる。

長期的な除痛・組織修復作用

  • 組織修復効果があります。細胞に直接的に刺激を与える結果、血管新生、コラーゲン産生を促す成長因子が産生されることが確認されています。また炎症の要因となっている物質(サイトカイン)の発現が抑制されることも報告されています。

対象となる疾患

保険診療

  • 日本国内では医療機関を受診して保存療法を6カ月以上受けて効果がみられない難治性の足底腱膜炎のみ保険適応となっています。
  • 足底腱膜炎以外にも、国際整形外科体外衝撃波学会(ISMST)では、下記の疾患が体外衝撃波治療の適応疾患と認められていますがいずれも保険外診療(自費)となります。
保険診療でない疾患(自費診療)

【足部】アキレス腱炎、アキレス腱付着部炎
【膝】膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
【肘】上腕骨外上顆炎(テニス肘)、内側上顆炎
【肩】石灰沈着性腱板炎、腱板炎
【骨折】偽関節、疲労骨折
【その他】早期の無腐性骨壊死、早期の離断性骨軟骨炎

費用について

保険診療

  • 難治性足底腱膜炎の場合:一連の治療(1~3回)で保険点数5,000点(50,000円)のため、以下のようになります。また、3ヶ月以内で十分な効果が得られない場合、継続の可否を診察にて判断いたします。

3割負担:15,000円
2割負担:10,000円
1割負担: 5,000円

自費診療 (足底腱膜炎以外の疾患)*税別

初回:10,000円
2回目以降:5,000円

また2カ所以上の治療の場合、別部位の診療として同様に、初回:10,000円 2回目以降:5,000円の費用が必要となります。別途、検査(レントゲン, MRI等)がかかることがあります。

疾患別治療効果の目安

衝撃波照射が有効な疾患

  • ・足底筋膜炎、アキレス腱付着部炎
  • ・テニス肘、ゴルフ肘
  • ・ジャンパー膝
  • ・石灰沈着性腱板炎(※当院では対象外としています)

体外衝撃波治療は、完全なる除痛を保証するものではありません。また患者様により治療効果や治癒期間が異なります。平均的治療効果は、60%〜80%と報告されています。

診療の流れ

衝撃波の担当医は小林院長です。
現在、予約制ではなく、一度受診をお勧めします。

月・火・木・金・土曜日(水曜日以外)の午前中です。
初診の方は9-11時までに受付をして下さい。
(診察時間は9-12時です)

学会・所要で不在の時もありますので、事前に診察の確認をお願い致します。
現在、診察後に衝撃波の適応となれば、当日できるだけ衝撃波を施行することとしています。

小林病院院長 小林匡

担当医

院長・日本医師会認定健康スポーツドクター

小林 匡(ただし)

私の経験

私はゴルフを趣味にしています。下手な横好きで練習も大好きです。自分でも反省していますが、やりすぎて、約1年前にゴルフ肘(外側上顆炎)になってしまいました。
日常生活には支障ないものの、一時期、物も持つこともできず、ましてやゴルフどころではなくなってしまいました。とにかく肘痛がひどく、薬(消炎鎮痛剤)も全く効果なく、悩みました。
色々な治療を探し、そこで衝撃波に出会いました。早速、治療を受けたところ、かなり改善がみられ、個人的に感動を覚えたくらいです。
当院のある城北地域はまだ衝撃波治療を行う医療機関がほとんど無く、同じように悩まれている方が多いのではないかと思い、当院でも導入を決めました。
しかし衝撃波の効果は完全ではなく、報告されているように60-80%の効果ぐらいなのが私の印象です。それでも除痛効果はかなり実感でき、救われた感じでした。
その後さらに上半身(特に頸部、肩甲骨周囲)のマッサージ、ストレッチなどのケアは大切です。軽症なほど治りも早く、悩まれている方はよろしければ試みることをお勧め致します。

治療の特徴

患者さんは座位または診察台に横たわる姿勢で治療が行えるため体への負担はほとんどありません。入院の必要がなく、外来通院で治療が可能です。

  • ・麻酔などは不要です。
  • ・傷跡は残りません。
  • ・治療後には治療前と同様にすぐに歩行が可能です。
  • ・一般的に照射後にスポーツを行うことも可能です。

治療の流れ

患者さんは座位または診察台に横たわる姿勢で治療が行えるため体への負担はほとんどありません。入院の必要がなく、外来通院で治療が可能です。

  • ・セッティング(照射部位により体位が異なります。)
  • ・圧痛点等で照射部位を決定します。
  • ・低レベルの照射から開始し、反応を見ながら我慢できる範囲で徐々に出力を上げます。
     治療には若干の痛みを感じます。
     ※低レベルでの照射に耐えられない方は、途中で治療を中断する場合があります。
  • ・目標とするショット数に達したら終了します。
     治療時間は約10~15分程度です。
  • ・原則、1-2週間に1回照射し、それを合計3回照射します。

安全性・副作用など

副作用がほとんどないのが体外衝撃波治療の特徴ですが、以下のことが起こる可能性があります。

  • 治療中と治療後の疼痛
  • 皮下出血,発赤,湿疹
  • 腫脹
  • 感覚異常
  • いずれも一時的な症状で数時間から数日で軽快します。

禁忌事項

国際衝撃波治療学会で示されている禁忌症(整形外科領域)

  • 悪性腫瘍
  • 胎児,妊婦
  • 肺への照射
  • 骨端線(成長線への照射)
  • 脳,脊髄への照射
  • 血栓,血液凝固異常のある方

体外衝撃波の種類について

小林病院体外衝撃波
小林病院体外衝撃波
小林病院体外衝撃波

体外衝撃波は収束型と拡散型の2種類があります。
当院には 収束型体外衝撃波治療装置 を導入しています。
収束型は患部となるターゲットの大きさが卵一個分程度の局所集中での治療に適しています。

よくある質問(Q&A)

Q1. 衝撃波とは何ですか?

衝撃波とは高出力の音波です。医療の領域では、衝撃波は1980年代から腎結石を破砕する際に使用されました。現代の疼痛治療においては、結石破砕装置の約10分の1の出力が使用されています。衝撃波は痛みの部位に照射され、そこに治療効果を生じさせます。

小林病院体外衝撃波
Q2. 治療に痛みは伴いますか?

治療中は痛みを伴います。我慢できる範囲で出力を上げていきます。低レベルでの照射に耐えられない方は、途中で治療を中断する場合があります。

Q3. 治療回数は何回ですか?

一般的に2〜3回の繰り返し治療で治療効果が確認されています。

Q4. 治療効果はどのくらいですか?

体外衝撃波による治療は、完全なる除痛を保証するものではありません。また患者様により治療効果や治癒期間が異なります。平均的治療効果は、60%〜80%と報告されています。

Q5. 考えられる有害事象は何ですか?

以下の有害事象が考えられます。
腫脹、発赤、血腫
点状出血
疼痛
ステロイド治療を受けた部位での皮膚損傷
米国の治験データでは有害事象に関しては、治療時の痛み・不快感、治療後の痛み、腫脹など既知の有害作用が観察されたのみで、皮膚発赤、照射皮膚面の痣形成、血腫、点状出血、瘢痕形成などの重篤な副作用はありませんでした。

Q6. 体外衝撃波と超音波の違いは何ですか?

超音波は出力を強くすると、熱を発生する為、出力を強くすることができません。体外衝撃波はほとんど熱を発生しない為、出力を強くすることが可能です。また、超音波は深部に及ぶにつれて減衰しますが、衝撃波は減衰しない為、深部に照射することが可能です。

最新機種デュオリスSD1を導入

小林病院体外衝撃波
小林病院体外衝撃波

当院では、最新型 体外衝撃波疼痛治療装置「DUOLITH®SD1(デュオリスSD1)」を導入しています。

「DUOLITH®SD1(デュオリスSD1)」の特徴

  • コンパクトで照射位置や方向をフレキシブルに変更できるようになっています。
  • 照射エネルギーの強弱に関して、微弱な数値の設定も可能なため、初めて衝撃波治療を受ける方や治療時の痛みに弱い方、患部の痛みが強い方にも安心して治療を受けていただける装置です。
  • 衝撃波治療は、一般的に非常に大きな照射音を発する装置ですが、他製品と比べて照射音が小さく、患者様の治療に対する恐怖心なども抑えられるようになっています。
  • 元々は超音波ターゲティング機能付きを販売していましたが、整形外科向け製品は超音波を外し、小型化へ改良しました。またヨーロッパでは圧痛点に対する治療が一般的です。

詳細は日本メディカルネクスト社のウエブサイト(外部)をご参照ください。

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